あと10秒で。
沼にハマるという感覚を私は一度味わっておりました。
そこがどれだけ幸せで楽しくてエキサイトさせてくれる場所かというのも。
だからこそ副作用もひどく、禁断症状の辛さもよく知っています。
しかも、その沼へみんなして膨大な量の情報を持って引きずり込もうとするんです。
あな、恐ろしや!
私は意地でも逆らってやろうと必死でした。
ありがたいことに、このご時世、情報は取捨選択することができるのです。
今あるもので十分幸せだった私はありとあらゆるSNSは推しのためだけに利用していました。
勝手に入ってくる不可抗力の情報でさえも、10秒あればシャットアウト可能。
10秒あれば。
しかし、ホンモノは10秒あれば大丈夫なことは知らなかったのです。
BTSを全く知らないわけではなかったんです、私だって。
周囲にはデビュー直後から追いかけている人もいました。
しかし、アイドルに全く縁のなかった近所の奥様の口からも名前が出るようになっていたんです。そして何より社畜の夫からBTSって知ってる?という問いも。
そう、これが後に知るDynamite効果でした。
じわじわと迫ってきていたBTS熱を、それでもまだスルーしていました。
むしろ、この辺りでは逆に頑なに聞かない拗らせを発生させていました。
でも、その時は急にやってきたのです。
年末は音楽番組の特番が目白押し。
私の最推しにして永遠の恋人ももれなく出演しておりました。
とりあえず推しのところだけはリアタイしたくて、普段はあまりしないTVの垂れ流しをしておりました。
家事をしながら聞いていただけなので、画面は全く見ておりませんでした。
それでも、10秒。
’Cause ah, ah, I'm in the stars tonight
So watch me bring the fire and se the night alight
ジャスト10秒です。
あまりにもきれいな声に画面を見てしまった。
もう、お分かりですね。
曲が終わるころには私はスマホを手に楽曲を検索。
震える手でYouTubeでDynamiteを再生しておりました。
歌詞が英語だったこともすごくポイントが高かった。
ハングル語だと全く分からないこともあって敷居が上がっていたかもしれませんが、英語だったこともあって耳なじみがよかったです。
ポップで明るく間違いなく新規ホイホイのキラーチューン。
というわけで、もれなく私もDynamite出身のARMYの入り口に立つことになったのでした。
でも、まだ、入り口の前です。
引き返すことはできるのか!
こうご期待。
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